人生に疲れてたばこをやめることにしたおじさんが カラカラカラと飴を口の中で鳴らしている。 おじさんには小さな娘さんがいる。 百色の色鉛筆よりもふしぎな色をした よろずの色の飴袋から 大切に一粒ずつ、 大きな粒を小さな口に頬張っている。 奥さんは …
幼かった時分の夏の記憶。 私は、遠くにいる母を、おうい、おういと呼んだのに 声は、母に届かず消えてしまう。 黄色い太陽の下、私は半泣きで、 声が届かぬ意味を解せなかった。おとなになって、 私がいつも思うのは黄色い太陽。 眩しい朝日は ばかばかしく…
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